自宅や賃貸物件を観光客などに短期で貸し出すairbnbがものすごい勢いで成長しています。
そして、それに伴い、既得利権者である旅行業者・ホテル・旅館業者が「民泊」に反対を唱えているのが現在の状況です。
◎既得利権者との闘いは必須
その昔、「貸レコード屋」が増え始めたときも、新聞や週刊誌などで貸レコード屋に対する反対意見がものすごく掲載されていました。
貸レコード屋に反対する人は、貸レコードがテープにコピーされて売上が減るレコード・メーカーであったり、それに伴い印税収入が減る作詞家や作曲家などでした。
レコード会社が作詞家や作曲家たちを表面に立たせて、著作権の侵害であると訴えていたのが印象的でしたが、時代の流れには逆らえず、世間の反応はレコード会社などに対しては同情的ではありませんでした。
結局は、現在、レンタルCD/DVDの大手「TSUTAYA」や「ゲオゲオ」があるように、貸レコード業界は確立されて世間に認められる存在になっています。
貸レコード屋さんが既得利権者との闘いに勝ち得た理由は、販売されているレコードの価格が高かったことと、レコードが家庭で簡単にコピーできるようになったからです。
簡単にコピーできるのであれば、安く借りて、コピーして音楽を聴くのは当然です。
airbnbも空きスペースやお部屋を旅行客にレンタルするビジネスですから、ホテルや旅館と競合します。また、ホテルや旅館にお客様を送迎して手数料を稼ぐビジネスモデルの旅行会社にも大きな影響がでます。
airbnbが既得利権者との闘いに勝ち得る理由は、少子高齢化の影響で外国人労働者を積極的に受け入れなければいけない状況にあったり、観光立国を目指して観光客を増やす政策を進めている政府の方針があります。
また、急激に増える観光客に対してホテルや旅館が足りていない現状があり、その一方で賃貸物件などの空室はたくさんストックがあります。
そして、ホテルや旅館は観光客を送迎してくれた旅行業者へ手数料を支払ったり、その他、人件費や広告費がものすごくかかりますので、宿泊料が高く、とてもairbnbで提供されているような宿泊料には対抗できません。
以上のようなことを考えるとairbnbは既得利権者との闘いに勝つでしょう。
時代の流れですから、たくさん批判もされるし、妨害もされると思います。
一部の住民の苦情や一部のトラブルを大きく取り上げて、潰しにかかると思いますが、結局は時代の流れに逆らえず、世間はairbnbなどの民泊を受け入れていくのでしょうね。
さらに、昔の話ですが、今では一般的になっているスーパーマーケットも出店を始めたころは、様々な批判や妨害がありました。
スーパーは品ぞろえが良く、安売りが特徴ですが、既存の商店街にある衣料品屋、八百屋、肉屋、魚屋、雑貨やなど、みんな反対運動をしていました。
でも、時代は変わる。
進化論で有名なダーウィンより
「唯一生き残るのは変化できる者である」
airbnbなどの「民泊」は生き残るでしょうね。
旅行者に対して、割高なホテルや旅館だけの選択肢を与えないというのは間違っているし、いまはインターネットという便利なものがあるので、お部屋を貸したい人と、旅行客を結びつけることは簡単です。
しかも旅行業者を通さないで、インターネットで手配すれば、安く借りることができます。
また、インターネットは認証機能やレビュー機能などにより、実際に一度、二度程度会うよりも正確に、その人が問題のない人かわかるようになってきました。
「唯一生き残るのは変化できる者である」
そうです。
お部屋を自由に貸し借りができるairbnb
車の送迎を自由に頼むことができるUber
新しいサービスは既得利権者と闘い、規制と闘い、市場を獲得していくのでしょう。
その昔、貸レコード屋さんやスーパーマーケットが通った道と同じように。